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河童の手足(かっぱのてあし)
全国各地で言い伝えが残る河童。子どもほどの大きさで手足に水かきがあり、頭には皿を持ち、相撲とキュウリが大好き。畑を荒らし回ったり、人間や馬を水中に引き込んだりした悪行も言い伝えられています。
その河童の手足ではないかと言われるものが、都城島津家に伝わっています。文政年間(1818年~1830年)、上村休助という侍が、現在の三股町梶山周辺で悪行を働いた河童を殺したところ、病気になってしまいました。その後、休助の友人であった大河原世則(せそく)が、修験者にまじないを行ってもらったところ、病は完治。
休助は、その礼として河童の手足を切り落とし世則に差し出しました。世則はそのうち一組を大河原家に、残りを都城島津家に献上したと伝えられています。
それが、200年近くもの間島津家に保存されていた「河童の手足」です。