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御道具帳巻(おどうぐちょうまき)一~十
この「御道具帳」は、文久2年(1862)5月に作成されたもので、都城島津家の御道具について書き記したものです。御道具とは、一般的に、大名や領主家で使用される生活用品などのことを指しますが、都城島津家では武具を「御道具」と称していました。 作成された時期の領主島津久静(ひさなが)は、同年4月25日、京都の警備を島津久光(ひさみつ)から任されることになり、5月19日、200人から300人ほどの兵を率いて京都へ入りました。 冊子の末尾に書かれた記録には、久静の命令を受けた多くの家臣により「御道具改(あらため)」が行われたことが記されています。 武具について取りまとめられた内容であることから、京都に兵を率いて出発するのに併せて作成されたものと考えられています。