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コラム5 関ヶ原と北郷氏
慶長(けいちょう)5年(1600)9月11日、美濃国(みののくに)(岐阜県)関ヶ原において、徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍が、天下分け目といわれた関ヶ原の合戦を行いました。
この合戦で、西軍に組した島津義弘が敵中突破を行ったのは知られていますが、このなかに多くの北郷氏家臣たちがいたのです。合戦以前、伏見(ふしみ)にあった島津家屋敷には75名もの北郷氏家臣たちがいました。彼等は義弘に従い伏見城攻略に参加後、都城から馳せ参じた数百名とともに関ヶ原に参戦したのです。この戦いで北郷軍は24名の尊い命を失います。なかには、義弘とともに決死の逃避行を続け、無事帰国し、義弘から感謝状を授かった者もいます。