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日向国絵図写断簡(ひゅうがのくにえずうつしだんかん)
幕府は慶長(けいちょう)、正保(しょうほう)、元禄(げんろく)、天保(てんぽう)期に支配領域を把握するため、各大名に国絵図の作成と提出を命じ、鹿児島藩で国絵図を作成しました。国絵図は国ごとに作成されましたが、島津氏は薩摩・大隅両国に加え、日向国も作成しています。
その一つが、都城島津家に伝わる「日向国絵図写断簡」です。
国絵図は作成した国の大名が所持ししていたので、この史料は鹿児島藩が持つ原本の写し、もしくは控えと考えられ、元禄10年2月に命じられた元禄国絵図作成に基づいて作成されたものと考えられます。
後に、国絵図は、伊能忠敬の地図作成の基本資料として活用されていくことになります。