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畑地かんがい事業の概要を紹介します

記事ID:4316 更新日:2022年4月21日更新

都城盆地は、南九州でも有数の畜産を主体とした農業地帯です。しかし、本地域の畑地は、シラスなどの特殊土壌地帯であることに加えてかんがい整備が遅れていることから、「畑作経営の不安定」の問題がありました。
このため、畑地かんがい事業による畑作物の収量の安定化と品質の向上を目的に、国営都城盆地農業水利事業が実施され、新たな水源となる木之川内ダムや田野頭首工(とうしゅこう)、ファームポンドなどが建設されました。

事業の概要

事業の目的

畑作物に必要な水を確保し、干ばつ被害を防ぐだけでなく、降雨に頼らない計画的な農業を行い、畑作物の収量の増加と安定、そして品質の向上を図ることを目的としています。

関係市町

  • 都城市
  • 北諸県郡三股町

受益面積

3,897ヘクタール

  • 普通畑:3,514ヘクタール
  • 樹園地:58.5ヘクタール
  • 施設畑:324ヘクタール

受益戸数

8,582戸

総事業費(※国営事業費)

約857億円

事業工期

国営事業

昭和62年度~平成22年度(完了)

県営事業

継続中

主要施設

  • 木之川内(このかわうち)ダム(有効貯水量:601万立法メートル)
  • 田野頭首工(最大取水量:秒速約4立法メートル)
  • 木之川内導水路(全長:約10キロメートル)
  • 幹支線水路(全長:132キロメートル)
  • ファームポンド(都城市:16カ所、三股町:2カ所)
  • 揚水機場(国営事業:7カ所、県営事業:1カ所)
  • 加圧機場(国営事業:3カ所、県営事業:2カ所)
  • 給水スタンド(コイン式11カ所、鍵式3カ所)

事業の仕組み

畑地かんがい事業は、国営事業とそれに伴う県営事業から成ります。

国営事業

国営事業は木之川内ダムや田野頭首工、ファームポンドなどの主要施設を建設し、平成22年度に完了しました。
国営事業の完了により、木之川内ダムの水はファームポンドを経由して、各受益地の末端100ヘクタールの地点まで送ることが可能になりました。

県営事業

国営事業の完了だけでは、各畑で水は使えません。
県営事業では、畑で水が使えるように、末端の配管やほ場の給水栓を工事します。また、これらの工事に併せて、ほ場の整備や農道の整備、排水路の整備なども行います。


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