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柵田(からみだ)第1遺跡の調査成果を紹介します
柵田(からみだ)第1遺跡は、高城町桜木に位置し、花木川の北側に立地します。都城インター工業団地桜木地区(南工区)造成事業に伴って平成30年1月から令和2年4月末まで発掘調査を実施しています。
調査の結果、平安時代(今から約1,200年前)の集落跡と水田跡がセットとなって見つかりました。その成果について紹介します。
柵田第1遺跡説明資料(A3版) [PDFファイル/274KB]
柵田第1遺跡の成果
調査区の南では、水田を区画する大畦畔(あぜ)が見つかり、集落域から南へ直線的に延びていることが確認できました。当遺跡は平安時代以前から土石流の被害を何度も受けており、その度に水田を作り直していることもわかりました。
集落内の建物群と大畦畔の向きから、当初から集落と水田が計画的に作られた事もわかりました。これらは本市においても初めての事例であり、重要な発見となりました。
調査で見つかった遺構
- 奈良~平安時代:竪穴建物跡2基、掘立柱建物跡4棟、土坑4基、周溝状遺構1基、溝状遺構、道路跡、水田跡など
- 室町~江戸時代:溝状遺構、水田跡など
集落跡(空中写真) 竪穴建物跡
調査で出土した遺物
- 奈良~平安時代:土師器、須恵器、国産施釉陶器(灰釉陶器)、土錘など
- 室町時代~江戸時代:国産陶器、国産磁器、貿易陶磁器など
須恵器 土錘(土製のおもり)
※なお、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から、現地説明会は実施しません。現場内では造成工事が始まっています。危険防止のため無断で立ち入らないでください。